犬田小文吾悌順

 おおらかで朴訥、「気は優しくて力持ち」を地でいく男。
 幼い頃から町人として円満な家庭に育ったからか、人格的に危うい所が見られない。ともするとピリピリしがちな信乃や毛野などの天才肌犬士を精神面でサポートするタイプ。「THE 八犬伝」でも描かれたが、割と人と人との和を取り持つ人かも。故郷行徳を飛び出した後も日本全国六十余国を一人で旅した辺り、見掛け倒しでない逞しさも窺える。義兄である現八同様頭が足りなさそうな印象はあるが、それを補って余りある頼り甲斐。
 とはいえ武士でないから争いに対して消極的というわけでもなく、若い頃はいろいろと無茶もやったようなので、やはり血が沸き肉踊るといったところなのだろう。
 また、さり気に女性との絡みが多いのも彼の特徴。別段美形でもない彼が何故?というようなところがあるが、しかし彼ほどの大男が人間的魅力を備えていれば自然に女性も近寄ってきてしまうもの。人徳。船虫は別だけど。
 一人称は碧也版みたく「わし」が良い。でなくば「俺」。

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