犬塚信乃戍孝

 爽やか系好青年。文武両道の割と慎重派。
 しかし孤児の女児として育てられたため、どこか精神的に欠落しているところがありそう。濱路との恋は川村二郎氏「古典を読む16 -里見八犬伝」で指摘されているように、孤児同士のひっそりとした身の寄せ合いに近いものだったのかもしれない。荘助ともまた然り。幼少から顔を知っていた者として似た者同士的かも。
 親兵衛に次いで伏姫神女に近い。ちょうど対照的な道節を諌める感じ。
 ふと気づくと自分の存在意義を見失って濱路(大塚村の)を思い出しては一人でうんうん悩みそう。父や濱路の死に対するわだかまりや罪悪感が見え隠れする。
 一人称は仲間内では「俺」、そうでなければ「私」希望。

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